こんばんは。名古屋市中川区の長良行政書士事務所です。
皆さんはお役所に提出する書類というと画一的でいつも同じもの。というイメージをお持ちではないでしょうか?
実際のところは同じ種類の許可申請でも提出する先によって違うものを求められたり、追加で必要となったり、色々とルールが違います。
今日はその辺りを少しお話したいと思います。
必要書類の地方による違い
コロナ禍から行政手続きはオンラインによる申請も増えてきてはいますが、現状まだまだ書類を持参したり、窓口に郵送したりとアナログな手続きが多いです。
例えば、建設業を営むためには【建設業許可】を取る必要があります。この手続きは原則として都道府県に提出します。
その提出先の都道府県によって必要書類に微妙な違いが出てくるのです。もちろん、建設業の許可だけではありません。弊所の主力業務の一つである【特殊車両通行許可申請】についてもそうです。
具体的な例を挙げると【軌跡図】という書類があるのですが、この書類が提出する先によって必要だったり不要だったりします。
行政側の審査に係るローカルルール
また、審査基準にも微妙な違いがあります。あくまで微妙な違いなので、大枠が変わることは流石にありません。
とは言え、我々の前、つまりご依頼を頂いているお客様にとっては微妙ですまないケースもあります。
一例をあげると【風俗営業の許可申請】の中でお店の明るさに関する基準があります。
その中で明るさを調整する装置(スライダックスと言います。)は原則付けてはいけないんですが、地方によってはスライダックスで一番暗くしても規定の明るさを保てていればいいとか、釘などで固定してしまえばいい。といった運用もあるようです。
最終的に法律の規定する内容が守れているのであれば、どちらでもいい・・・とは思いますが、装置を付けてもいいのかいけないのか?お客様から質問を受けたときに、慣れていないエリアで手続きするときは即答が怖いものではあります。
行政書士会のローカルルール
最後に、登録する行政書士会(都道府県の単位会の話です。)によっても違いがあります。
私は愛知県行政書士会の所属なので他県の先生から聞いただけなので他県の詳しいことは分かりませんが、違いがあると思ったのは
①登録費用と会費
大雑把に言って登録費用が30万円位、会費が月々7千円位ですが、単位会やさらに細分化した支部によっても変わってきます。
②行政書士登録後の研修の量
これは行政書士として登録すると受けられるオンライン・オフラインの研修があるのですが、その数の違いです。質については分かりませんが、単純に研修の数で言えば、基本的には所属する行政書士が多い単位会の方がボリュームがあるようです。
③行政書士に付随する資格の手続き
行政書士の資格を持っているうえで、入管関係の【申請取次】や【丁種封印】等は研修を受ける必要があるのですが、申請取次に関しては日行連の研修だけで手続き出来る単位会と日行連の研修に加えて単位会の研修も必要なところがあったり、丁種封印については単位会への所属期間を条件にしていたりと微妙な運用の違いがあります。
まとめ
このように同じ手続きでも地方によって違いがあります。オンラインで出来るようになったからと言って、何でもかんでもオンラインで出来るわけではありません。
できることならその地方のルールに精通した行政書士にご依頼頂くのがベターではないかと思います。
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