こんばんは。名古屋市中川区の長良行政書士事務所です。
今日は、行政書士業務のお話を少ししたいと思います。何度かお話していると思いますが、行政書士の業務はかなりの数があり、同じ行政書士であっても手掛けたことのない業務も多くあります。
開業当初、色々と頭を悩ませながら営業をしてお仕事の依頼を頂くのですが、自分が意図したものだけが頂けるとは限りません。
頂いたお仕事に真摯に向き合いながら一生懸命やっていくことで、次のお仕事を頂いたり、別のお仕事に繋がったりしていくのです。
もちろん、当初からこの業務を手掛けたい!という強い想いをもって開業される方もいらっしゃいます。そんな方は特定の業務に邁進していきます。
話がそれましたが、行政書士の業務にはいわゆる王道と呼ばれる業務と比較的新しい業務、一定期間で無くなってしまうような業務、時代の流れによって流行る業務があります。どんな業務を選択して営業していくかは開業した人次第です。
王道の業務
行政書士の王道業務といえば、やはり許認可申請です。かなり昔からあるものとしては、
・建築業許可申請
・産業廃棄物収集運搬許可
・風俗営業許可申請
・宅地建物取引業許可申請
・自動車登録関連
・農地法許可申請等です。
他にももちろんありますが、昔からある手続きはなかなか無くならないですし、行政書士へのご依頼も比較的多くあります。
王道業務のメリット・デメリット
王道業務については行政書士側にもお客様側にもメリットがあります。今回は行政書士の目線で書いていきます。
①慣れている先輩が多いので、困ったときに聞いて何とか進めることができる。
②関連する書籍や研修が多いので、覚えやすい
③お客様からすると慣れている行政書士が多いのは安心。
デメリットとしては、
①競合が多いので仕事の受注が大変
②業務によっては価格競争になる。
ただ、実際のところ例えば、建築業許可等でも新人の行政書士が仕事を頂けているので確かに競合は多いですが、他の業種(行政書士以外)と比べればまだましな方だと思います。
流行りの業務
流行りの業務というと何となく言葉が悪いかもしれませんが、王道と比較して、ということですのでご理解頂ければと思います。
イメージとしては、期間限定の業務と期間限定ではないけれど、法改正などで最近出てきた業務です。
期間限定の業務
期間限定の業務としては、
①事業復活支援金申請
2022年の上旬まであった業務で新型コロナウィルスの影響で売上などが下がった事業者に対する支援金の申請について一次窓口となっていた業務です。(現在は、事業復活支援金自体が終了しているため必然的に行政書士の業務もありません。)
②マイナンバーカード申請
政府の肝いりでマイナンバーカードを普及させようと頑張っているところですが、これのお手伝いを行政書士の業務としてやっていました。
以上の2点はお客様から費用を頂くというよりも国から1件あたりいくら。という形で報酬を受けていたものです。
③建設キャリアアップシステム(CCUS)登録
これは法改正によって、建築業者さんが仕事をするにあたって登録をしなければならなくなったもので、ここ数年で出てきたものです。まだ業務としてはありますが、これもある程度期間が経過したら行政書士に頼む人の数が減り、業務としては成り立たなくなると思います。
流行りの業務のメリット・デメリット
流行りの業務は王道業務と比べてどのようなメリットとデメリットがあるでしょう?王道の逆を行く部分もあるので、分かりやすいと思います。
メリットとしては
①先輩行政書士であっても初めての業務なので業務歴による差がない(業務知識に関しては)
②新しい業務だと誰も手続きしていないので、お客様の数が多い
デメリットとしては、
①慣れている先輩がいないので、聞く人がいない。
②単価が高いものはあまり多くない。
新しい業務でも単価が高いとは限りません。ある程度の単価で受注できるものもあれば、なかなか単価の上がらない(1件、1万円~3万円程度)のものもあります。
まとめ
どちらの業務を選ぶかは開業時に決める必要なないかもしれませんが、個人的な意見としては【やるかやらないかは別としても王道業務についての知識は必要】ということです。
あまり深堀する必要はありませんが、ある程度の知識がないとなかなか他のお話も頂けないかもしれません。
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