こんばんは。名古屋市中川区の長良行政書士事務所です。
今日は、個人事業主にとって苦渋の決断。ご依頼をお断りするケースについてお話ししたいと思います。
それほど多くはないですが、稀にありますので、覚えておいて損はないと思います。
大前提として、行政書士法第11条に(依頼に応ずる義務)が規定されています。ですから、基本的にご相談頂いて、ご依頼主様が依頼したいとおっしゃれば受託することになります。
ただ、それができないケースもありますので、今日はその辺りのお話です。
違法な依頼
まず、違法な依頼は受けてはダメですよね。当たり前なんですが・・・
ただ、これは難しい面もあります。初めから違法な依頼だと分かりやすければいいですが、一見すると問題なくて、お客様も本当に困ってるから、何とかしてあげなきゃ!と思わせるようなケースもあるからです。
これに関しては、自分の中で疑問(疑念)が浮かんだら要注意。くらいの気持ちで対応するしかないですが、違法行為に加担しないように日ごろから注意しなければいけません。
業際の問題
続いては、行為自体は違法ではないけれど、行政書士としては受けてはいけない場合です。
例えば、お客様とお話している中で、補助金申請の話だと思っていたら実は助成金だった。というようなケースです。
助成金(厚生労働省のもの)は社会保険労務士の独占業務です。何とか仕事が欲しい!と思っても他士業の独占業務に手を伸ばしてはいけません。
その為にも社会保険労務士や税理士・司法書士等、お願いすることがありそうな士業の先生とは日頃からコンタクトを取れるようにしておくといいですね。
今回は自分の仕事にならなかったとしても、先々、紹介した社会保険労務士の先生から何らかのお仕事をご紹介頂けるかもしれませんしね。
初受任のお仕事
初受任のお仕事は最初からお断り前提でお話するわけではありません。
ただ、自分が慣れていないと予想以上に時間がかかったり、下手すると申請期限に間に合わない可能性すらあります。それでは、お客様にご迷惑をおかけしてしまうので、『初めてのご依頼内容で時間がかかるかもしれませんが、大丈夫ですか?』等とお伝えして、あらかじめご了解を頂いておかなければいけません。
そう伝えると、『じゃあ、慣れている先生を探すからいいよ。』とか『慣れてる先生知らない?』と聞かれるかもしれません。
もし、それでお仕事にならなければ仕方ないので諦めるしかありません。
そうならないようにするために、『初めてではありますが、その許可申請についてはしっかり勉強してます!』とか『私の先輩の先生が、この許可申請のプロなので相談しながら対応しますが、よろしいですか?』等と言えるようにしておくといいですね。
忙しすぎる場合
手掛けている依頼が多く、申請に時間がかかるような場合もあるかもしれません。
その場合も、『時間がかかるけどいいですか?』といってご了解を頂くなり、同じ業務をしている別の先生を紹介するとかしなければいけません。
忙しいのに何も言わず引き受けて、結果ご迷惑をおかけする。というのが一番最悪のパターンです。
いずれのケースも事務所としてやっていれば必ずと言っていいほど遭遇するケースです。この場合どうするか?を常に想定しながら事務所を運営していく必要があります。
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